個人の診療所を廃止しました。どのような手続きをすればよいでしょうか?

 こんにちは。税理士の竹居です。

健康上の理由で個人でクリニックを経営していた院長が3月31日で廃業しました。

先生が入院療養中のため、廃業手続きのお手伝いをさせて頂きました。

下記に手続一覧表を載せます。廃業手続きをされる方は参考になさって下さい。

(ただし、東京都の場合で書いてます。所在地や個別事情により手続きが異なりますので、くれぐれも

ご注意下さい)

 

廃業する場合の手続き一覧

提出先

名 称

提出期限

保健所(管轄)

診療所の廃止届

エックス線廃止届

廃止後10日以内

厚生局(関東信越厚生局)

保険医療機関の廃止届

遅滞なく

都道府県庁

麻薬施用者業務廃止届

廃止事由後15日以内

福祉事務所(管轄)

生活保護法指定医療機関廃止届

遅滞なく

医師会(地区)

医師会退会届

遅滞なく

東京都医師国民健康保険組合

資格喪失届

遅滞なく

住所地の市役所または区役所

国民健康保険加入申請書

遅滞なく

税務署

個人事業廃止届

遅滞なく

都税事務所

個人事業廃止届

遅滞なく

労働基準監督署

労働保険確定申告

保険消滅後50日以内

ハローワーク

雇用保険適用事業所廃止届

 

 

雇用保険被保険者資格喪失届

 

 

雇用保険被保険者離職票

廃止した日の翌日から10日以内

 

離職日の翌日から10日以内

 

 

遅滞なく

中小企業基盤整備機構

小規模企業共済の請求

遅滞なく

中小企業退職金共済事業本部

被共済者の退職届

遅滞なく

診療圏調査の数値ほど患者さんが来院しません。どうしてでしょうか?

 こんにちは。税理士の竹居です。

開業1年を経過したクリニックの院長先生からのご質問です。

開業前に診療圏調査をして貰ったところ、一日平均35人の患者さんが来院する予定と出ましたが、蓋を

開けてみると一日20人足らずに低迷しています。

どうしてでしょうか。 

 

 この手の話は良く聞きます。まず、診療圏調査とは開業しようとするクリニックの診療圏に居住する

人口を年代別に分類します。年代別の人口に受療率を掛けたものが潜在患者数です。その潜在患者

の人数を診療圏内に存在する病院・クリニックの数に自院を加え、何人程度の患者の来院を見込める

かを予測するものが診療圏調査です。診療圏をどこまでとするか、競業のクリニックの実力をどの程度

にするかによって来院数値は変わって来ます。

 製薬会社や卸会社が行っている無料の診療圏調査は人口データや開業情報が古い場合が多く、

正直なところ、現実的な数値ではないことの方が多いです。

 診療圏調査は、あくまで参考程度に考えた方が良いと思います。

逆に診療圏調査で採算が取れないと言われた場所で開業して、繁盛クリニックになった医療機関は

たくさんあります。業者任せではなく、先生が開業しようとする場所に何度も足を運び、周辺地域の方々

と長きに渡り付き合っていく覚悟があるかの方がはるかに重要です。

開業後も熱意を失わず努力を続ければ、医療機関の場合は他の業種よりまだまだ結果が出やすい

というのが私の考えです。

ただし、診療圏調査の結果がすぐに実現するほど、開業の世界は甘くないです。

クリニック開業前の経費はどのように扱うのですか?

 こんにちは。税理士の竹居です。

ブログの更新がしばらく滞ってしまいました。確定申告の計算は昨日で全て終了しました。

PCをデュアルディスプレイにしてから、仕事の効率がアップしました。

昨年より2日程早く終了しました。ITって活用すべきですね。

本日からまた定期的にブログを更新して行きます!

  さて、本日は昨年の11月に個人で開業した院長先生からのご質問です。

開業前にいろいろ経費を使いましたが、これらの経費はどのように扱うのですか。

 

 

 事業を始める為に使用した経費は開業費の科目で処理します。該当する項目を下記に記載します。

意外にいろいろな経費が開業費になります。領収書を保存して、漏れなく経費に計上しましょう。

・業者との打ち合わせ時の飲食代、交通費

・クリニックの開設までにかかった電気代、水道代等の光熱費

・開院するまでの家賃(内装工事期間中も含む)

・職員の求人広告費

・研修期間中の職員の給与・交通費

・内覧会時の経費

・開業準備の為の文具、備品等の消耗品

 ※ただし、固定資産や薬品仕入は開業費には含みません。

 

次に仕訳です。

借方

貸方

開業費  ×××

事業主借  ×××

 

 この開業費ですが、60ヶ月間の均等償却または任意償却として経費にすることが出来ます。いつでも

自由に好きなだけ経費にすることも出来ます。

もちろん、償却期間経過後も任意償却が可能であることは「国税庁の質疑応答の照会」に掲載されて

います。ということは、6年目に全額経費に計上しても何ら問題ありません。

開業当初は、何かと経費がかかり利益が出ません。順調に事業を運営されて利益がたくさん出て、

所得税率が高くなってから経費にすることも可能な訳です。

是非、利益操作のお墨付きが付いている開業費を上手に活用しましょう。

 なお、法人の場合は個人の場合と違い、家賃、光熱費、職員給与等のような経常的な経費は開業費

に含めず、開業時の経費として一括で処理します。ご注意下さい。